「現地調査」と「データ調査」の違いと使い分け
- kshirako5
- 6月2日
- 読了時間: 2分
海外企業と新たに取引を始める際、相手の信用力や実態を確認するためには「信用調査」が欠かせません。その方法として代表的なのが「現地調査」と「データ調査」の2つです。どちらを選ぶべきかは、取引の規模・リスク・スピードに応じた使い分けが重要です。

データ調査とは?(デスクトップ調査)
内容: データベースに登録された企業情報をもとに、遠隔で実施する信用調査。登記、財務情報、信用スコア、支払履歴、法的トラブル、ESG評価などを網羅。
メリット:
スピーディに取得できる(即時〜数営業日)
低コストで複数社を同時に調査可能
レポート形式で比較・分析しやすい
活用シーン:
初回商談前のスクリーニング
既存取引先のモニタリング
中小取引や短期契約の相手調査
例:CRIF SkyMinder では世界240カ国以上の企業情報がレポートで取得可能。
現地調査とは?(フィールド調査)
内容: 現地スタッフまたは調査員が企業を直接訪問・インタビューし、企業の実態を目視で確認する調査方法。
メリット:
データベースでは得られないリアルな情報(工場稼働、従業員数、実際の取引先など)を確認できる
曖昧な情報や不自然な点を深掘りできる
フェイク企業や“看板だけ”の存在を見抜ける
活用シーン:
大口取引・長期契約前の意思決定
現地拠点設立やM&A前の実地確認
疑義のある相手企業の再調査
使い分けのポイント
比較項目 | データ調査 | 現地調査 |
スピード | ◎(即日〜数日) | △(数日〜2週間) |
コスト | ◎(1万円〜数万円程度) | △(数十万円〜) |
精度・深さ | ○(定量・定性両面) | ◎(現場確認含む) |
向いている案件 | 中小取引、定期チェック | 大型契約、M&A、疑義案件 |
結論:両者は代替ではなく“補完関係”
現地調査とデータ調査は、どちらか一方で完結するものではありません。リスクレベルや目的に応じて、「まずはデータ調査で一次判断→必要に応じて現地調査へ」という流れが合理的です。
SkyMinderのようなサービスでは、通常のデータ調査に加えて、オプションで現地調査の依頼も可能です。限られた予算でも段階的に調査精度を高める戦略的な活用がポイントです。
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